生活に欠かせない半導体デバイス、最新トレンドは○○

スマートフォンやコンピューター、家電、自動車など、私たちの生活に密着したあらゆる分野で不可欠な半導体デバイス。その製造工程に、ディスペンサーノズルは使用されます。

近年は、半導体デバイスが使用される製品の高性能化や小型化が進み、半導体デバイスは「高集積化」が重要なトレンド。「高集積化」とは、より多くの機能を小さなスペースに収めることです。そのため、半導体デバイスに使用される部品も微細化し、部品が密集して並ぶため、ディスペンサーノズルで塗布するエリアも、どんどん狭くなっています。

このトレンドに対応するため、より狭く、より深い場所に正確に塗布できるディスペンサーノズルの需要が高まっており、テクダイヤの新製品「ピンポイントノズル」はまさにその要件を満たす革命的なノズルです。

ピンポイントノズル特長

より「狭い」ポイントに最適な「肉厚0.02mm」の極細先端

本製品の最大の特長は、内外径差を極限まで少なくした、肉厚0.02mmの極細先端。肉厚を従来の半分以上薄することに成功し、狭くピンポイントの隙間にしっかりと入り込みます。0.02mm＝20ミクロンは、髪の毛の太さの約1/5、またはコピー用紙の薄さの約1/5に相当します。これを高精度に加工できるのは、まさに神業です。kaika穴径0.1mmノズルが高精度造形できるのも、この技術があってこそ実現できています。

より「深い」ポイントに届く2mmの長尺先端

さらに驚くべきは、0.02mmの極薄先端を、2mmもの長尺先端で実現していること。従来先端長さは1mmのため、倍のスペックの実現に成功しました。従来のノズルでは届かなかったより深いポイントへの塗布が可能で、高集積化で複雑化した製造工程に対応できるのが「ピンポイントノズル」の強みです。

一体加工で高精度塗布可能なディスペンサーノズルに

ノズルの製作方法には、「圧入製法」と「一体加工」があります。

圧入製法は、ノズルをいくつかに分割して製作した後、部品を圧入することによって接合し、ノズルの形状を作り出す方法です。複数の部品を組み合わせて完成させるため、接合部分に段差が生じるなどの弱点があり、塗布精度に悪影響を及ぼす場合があります。

一方、一体加工は、一つの素材からノズルの形状を削り出して製作します。接合部分がないため、ノズル内部に段差が生じず、流動性が高く、高精度な塗布が可能です。一体加工には高度な技術が求められ、特にピンポイントノズルのような特殊形状の加工は難易度が高いですが、テクダイヤの技術とノウハウで実現することができました。

3Dプリンター用ノズルで例えると、画像右が他社製、左がテクダイヤ製"kaikaS"です。他社製は、耐摩耗性に特化するため、ノズルのヘッド部分に高硬度な材料を使用し、別で加工したノズルボディと組み合わせて製作しているため、赤丸部分に段差が生じ、ノズル詰まりに影響する場合があります。一方、テクダイヤ製は一体加工のため、ノズル内部が非常に滑らかで流動性が高く、詰まりを抑制することができます。

未来を見据えた技術革新で業界を牽引。3Dプリンティング界にも技術を応用。

テクダイヤは、もうすぐ創業50年。これまで培ってきた技術に満足せず、さらに磨きをかけ、次世代で活躍する最先端のディスペンサーノズルを開発しようと「ピンポイントノズル」が完成しました。テクダイヤが3Dプリンティング界に進出したもの、同様の理由です。

お客様やマーケットの需要と期待に応える製品を今後も提供していきます。

近々、また新しいお知らせができそうです。今後もテクダイヤ、そしてkaikaに注目ください。

「ピンポイントノズル」スペック

単位：mm

上記スペック以外のカスタマイズも可能です。気軽にお問い合わせください。