2026/04/22 17:07

金型不要の試作へ――MEX方式金属3Dプリントの導入
浜松メタルワークス株式会社は、MIM(金属粉末射出成形)による高精度な金属部品製造を行っています。同技術は高精度かつ量産性に優れる一方で、金型製作に伴う初期コストやリードタイムの観点から、小ロット・多品種や試作対応には課題がありました。
MEX方式金属3Dプリント実用化に伴う再現性の課題
浜松メタルワークス株式会社は、MEX(Material Extrusion)方式プリンターによる金属フィラメント造形と、MIM同様の脱脂・焼結工程により、低コスト・短納期での金属部品試作を目指していました。しかし、その過程で以下の課題が顕在化しました。
・ノズル摩耗による造形精度の低下
・材料吐出の不安定性
・造形物の密度ばらつき
・ノズル先端への材料付着
これらの課題により、造形は可能でも再現性に欠け、実用プロセスとして成立していない状況でした。
* ForwardAM社製 Ultrafuse® 17-4PH φ1.75mm
テクダイヤ耐摩耗ノズル「kaikaS」の導入
これらの課題に対し、浜松メタルワークス株式会社は、テクダイヤ株式会社が販売する3Dプリンター用耐摩耗ノズル「kaikaS」を導入しました。
「kaikaS」は、高耐摩耗鋼製ノズルで、GF入り材料やスーパーエンプラなど、ノズル負荷が大きい材料の3Dプリントに最適です。
kaikaSφ0.4mm(型番:kaikaS840)を用いた検証では、約3kgの金属フィラメントを造形後も、ノズル摩耗はほとんど確認されませんでした。
さらに、従来ノズルと比較して、以下の点において明確な優位性が確認されました。



耐摩耗性+αのノズル総合性能
kaikaSが評価された理由は、単なる耐摩耗性ではなく、総合性能にあります。その裏には、テクダイヤ株式会社がこれまで培ってきた、精密ノズルの設計・加工ノウハウがあります。
【kaikaSおよびテクダイヤ精密ノズルの特長】
・安定した吐出を実現する、30度テーパー形状と内面加工精度
ドリル加工を精密に制御することで、段差のない30度テーパー形状と、高い内面加工精度を実現。材料滞留や詰まりを抑制し、安定した吐出が可能。

・高精度なノズル先端同心度
ノズル先端の同心度を高精度に管理。真円かつ中心ずれの少ない吐出口により、吐出幅のばらつきと材料の這い上がりを抑制。アイロニング品質の向上にも寄与。

金属3Dプリント実用化が大きく進展、微細造形領域への更なる挑戦も。
浜松メタルワークス株式会社は、kaikaSノズル導入により、φ0.4mmノズルにおける安定造形を実現することができ、MEX方式プリンターによる金属フィラメント造形の実用化を大きく進展させました。さらに現在は、φ0.3mm~φ0.1mmの小径ノズルによる微細造形の検証が進められています。
クライアント情報
浜松メタルワークス株式会社
関連サイト
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